これまでの調査で過去の配当実績、フリーキャッシュフローの推移、キャッシュフロー配当性向(ペイアウトレシオ)等について把握することができた。
そこで今回は「Market Hack流の銘柄の斬り方」を参考に分析を行う。
具体的には、以下の4つの関係に注目する(データソースはモーニングスター)。
- 一株当りの売上高
- 一株当りの営業キャッシュフロー
- 一株当りの純利益(EPS)
- 一株当りの配当金
検証項目は以下の3点
- 営業キャッシュフローと売上高の比率(営業キャッシュフローマージン)が15~35%に収まっているかどうか
- 「配当金<純利益<営業キャッシュフロー<売上高」という階段状になっているかどうか
- 営業キャッシュフローは前年度と比べて増加しているか
2つ目の項目については全体のバランスが重要になってくる。特に利益より配当の方が大きくなっている場合(配当金>純利益)は、持続性の観点で問題がある。また、キャッシュフローより利益のほうが大きくなっているケース(純利益>営業キャッシュフロー)では、利益を過大に報告している可能性が考えられる。「配当金<純利益」と「純利益<営業キャッシュフロー」の条件が満たされているか個別に確認する。
3つ目の項目については、コンスタントに右肩上がりになっていることが望ましい。各年度の営業キャッシュフローが前年度と比べて増えているかどうかチェックする。