利益の確定とは、推定につぐ推定から成り立つプロセスであり、誠実に勤めたとしても、推定に基づいていることには変わりない。したがって、企業の収益性を評価する際には、キャッシュフローや配当などの客観的な物差しを用いて公表数値を補完することが欠かせない。キャッシュフローの中でも特にフリーキャッシュフロー(会社が自由に使える資金)が安定していれば、事業拡大や株主還元(特に配当金)そして財務改善のための財源を確保できることになる。
逆にフリーキャッシュフローがマイナスの状態が続いてしまうと、企業存続のために借入れなどによる資金調達を行わなければならなくなる。
フリーキャッシュフローが不安定な企業については、配当の減配や無配転落のリスクが高まることが考えられるので、今後はキャッシュフローに関する調査にも力を入れていくことにする。